神戸マラソン2022

01レース前日まで
高校時代からの念願、初フルマラソン。当時はマラソンの経験や知識がほとんどなく、レースの3、4週間前まで16km以上走った経験すらなかった。レース1ヶ月前に行った練習にて5:00/kmで30kmを走る距離走を行った。当時の走力でも厚底カーボンシューズ着用の5:00/kmペースはかなり余裕があったが、20km過ぎから腕が痺れ、脚が攣りそうな状態に。結果25kmでリタイア。本番で本当に42.195km完走できるのか、心配なレベルだった。以降は完全禁酒も行った。また、一緒に出場する先輩から「多くの市民ランナーは携帯タイプの補給食を持って走る」と教わり、当日は3つほど用意した。参考として前月1ヶ月間の走行距離は約100km。当日まで不安を抱えたまま出場した初フルマラソンの当初の目標タイムは、3時間20分だった。
02レース当日
| 区間 | ラップ | 累計 | ペース (/km) |
|---|---|---|---|
| 0-5km | 0:21:39 | 0:23:42 | 4:20 |
| 5-10km | 0:20:14 | 0:43:56 | 4:03 |
| 10-15km | 0:19:47 | 1:03:43 | 3:57 |
| 15-20km | 0:21:04 | 1:24:47 | 4:13 |
| 20-25km | 0:21:25 | 1:46:12 | 4:17 |
| 25-30km | 0:20:31 | 2:06:43 | 4:06 |
| 30-35km | 0:20:39 | 2:27:22 | 4:08 |
| 35-40km | 0:24:44 | 2:52:06 | 4:57 |
| 40-Finish | 0:09:30 | 3:01:36 | 4:20 |
レース開始1時間ほど前に会場に到着。当日は地面が凍結し、凍えるような寒さだった。
何もかもが新鮮な世界。更衣後に手荷物を預け、スタートブロックに並ぶ。待機時の防寒対策の重要性を実感。スタートのBブロックからラインを踏むまで約2分かかった。特に焦ることなく、ただ新鮮な気持ちで溢れていた。
スタートしてしばらくの間は混雑の中で転倒しないようにだけ心がけて走り続ける。
7km地点の付近で3時間10分の集団に追いつく。
「やばい、動き軽すぎる。もし、サブスリー集団を追いかけるならこのまま走ってたらギャップ広がってしまうし、絶対早い方がいいよな。賭けやけど追いかけるか。」
数時間後どうなっているのか想像もつかなかったが、ゴールタイムの目標をサブスリー(3時間切り)に変更して前にいる集団を追いかけた。
5-10km区間のラップが20:14、10-15km区間が19:47。途中、補給食を落とすハプニングが起こるも4:00/km前後のペース走り、サブスリー集団を追いかけ続ける。このミスが後々響くことも当時は全く想像していなかった。その後も走り続け、16km地点を過ぎたあたりで追いつく。ペーサーを筆頭に形成される長蛇の列はまるで壁のように感じた。そのままついていく形で折り返し地点、中間地点を通過。中間地点のグロスタイムは1時間29分28秒。レース1ヶ月前からでは考えられないスピードで走っていた。しかしながら、信じられないほど軽快で、当時を振り返るといわゆる「ランナーズハイ」のような状態になっていた。
25km地点付近、サブスリーを達成したいという思いと初めての「30,35kmの壁」への不安を抱えて走り続ける中でも、まだまだ呼吸も脚も余裕があった。なんとなくレース終盤に脚を攣る気配を感じていたこともあり、ここでさらなる賭けに出る。「貯金を作って耐える作戦」をに出ることにした。サブスリー集団から飛び出し、再び4:00/kmペースに近いペースで走り続ける。そして30km地点手前の家族の応援に「絶対3時間切るぞ!」と応えて走り続けた。
ところが35km地点付近、徐々に脚取りが重くなる。すでに手持ちの補給食はゼロ。エイドのバナナで空腹感を誤魔化すも体が上手く動かない。ここにきて前半にサブスリー集団を追い続けたエネルギーと補給食のハプニングが響いたようだった。攣りそうな脚を伸ばしては歩き、少し走ってはまた立ち止まる。腕も痺れていた。そして後ろから迫りくるサブスリー集団。
37km地点付近の浜手バイパスの上り坂は全く走ることができず、ただひたすら歩いて進む。後続ランナーに追い抜かれていく。
そして、ついに一度追い抜いたサブスリーの集団に追い抜かれる。少し粘ってついて行くことを試みる。しかし、数メートル数十メートルと離される。
心が折れかけDNFがよぎるほどの極限状態。立ち止まって脚を伸ばしながらなんとか前に進み、橋を超えた先の下り坂で回転をもらい、残り数kmサブスリー集団を追いかける。しかし、ポートアイランド到着してすぐに12時の鐘が鳴る。サブスリーには届かなかったが、最後まで駆け抜け、グロスタイム3時間1分36秒でゴール。結果的にネットタイム(スタートラインを踏んでからゴールするまでのタイム)では2時間59分33秒。当初の目標3時間20分に対しては大変満足のいく結果となったが、正真正銘のサブスリー達成とはならず、フルマラソンの洗礼を浴びたほろ苦いデビュー戦となった。
03レース後総括

帰り道は全身筋肉痛で駅の階段を登るのにも一苦労。ゴール後は悔しさで溢れていたが、約2万人の共にランナーの方々や沿道から溢れる声援が本当に心強く、楽しさや感動も同様に大きかった。当初3時間20分を目指していたランナーがサブスリーを狙いに行けるほど、普段では考えられないほど大きな力を発揮できる。沿道の応援や共に走るランナーの存在がどれだけありがたいものかを実感した。レース特有の高揚感や沿道からの声援によって呼吸や動きに余裕を持つことができた一方で、35kmの壁を痛感したように改善点も多くあった。
- ・ペース配分
- ・補給食(量、種類、タイミング)
- ・スタートブロックを決める申込時の申請タイム
- ・当日朝起きてからの導線および待機時間の過ごし方
特にこれらの改善が今後のサブスリーリベンジには必須だと感じた。また、会場付近の情報を調べたり、コースの下調べなどトレーニング以外の準備もレース結果に大きく影響することを学んだ。これらこのレースで得た気づきや学びを最大限活かすことができれば、次こそ必ず正真正銘のサブスリーできるという自信になった。
初フルマラソンで感じたことを一言で表現するなら「レースはレース前から始まっている」。フルマラソンに向けたトレーニングやレースプランの重要性など多くの気づきや学びが詰まったレースとなった。
